ホテルのことをもっと知りましょう

ホテルの歴史

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ホテルの歴史は、1867年江戸、築地にホテルが建設されたことから始まりました。その後少しずつ増えていきましたが、1950年代になっても数はそう多くありませんでした。ホテルが急激に増えたのは、1964年の東京オリンピック開催です。来日する選手、報道陣、観光客を受け入れるためにホテルという施設が必要となり建設ラッシュが始まりました。このとき老舗ホテルも誕生しました。他の業界に比べかなり若い業界といえるでしょう。

ホテルの建設ラッシュは、1970年大阪万博でも起こりました。関西を中心にホテルは続々建ち、1970年から1980年にかけてはホテルの繁栄の時代を迎えます。レジャーブームが到来し、新幹線、航空路線、高速道路の交通アクセスが充実していき、その波は地方へも広がっていきました。また多角経営ブームにより、航空会社やスーパーなどさまざまな異業種の参入が目立つようになりました。

ホテルの歴史において1964年の東京オリンピックから1990年初頭までの30年間は、ホテル業界の夢のような日々でした。日本経済は、猛烈な勢いで右肩上がりに成長し、最後はバブルという大噴火を起こしました。この 30年の間膨大な金額の接待交際費が湯水のようにホテルに流れ込みました。祝賀パーティや記念式典など連日ホテルで行なわれていました。

ホテルはその後バブル期とは違う経営をしなければいけないと、いろいろな面において努力してきました。その結果場合によっては、とうてい手の届かないホテルに格安で泊まれることもあり庶民にひとときの夢を味わわせてもらうこともできるようになりました。メリットとデメリットがいろんな面で生まれ、今もなおホテルには多くの課題があります。

ホテルの日本の歴史は、今まさに外資系ホテルによって新たなる1ページが刻まれようとしています。それが何ページ続き、日系ホテルの復活がその後来るのかどうかわかりませんが、良い時代の上にあぐらをかいた経営を続けてきた日本のホテルが歩んだ歴史が出した結果ならば、潔くこの次の時代を受け止め、勉強の時代と心に刻み、そこから本当のホテル経営を身に付け、本物のサービスとは何かを理解した時、初めて世界に誇れるホテルとなるでしょう。そこから新たに、心の底から誇れる歴史を作り上げてもらいたいですね。

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